Q1: 父は、楽しいときはいつも豪快に笑う。
Q2: 今回の仕事にはかなりの忍耐が必要だ。
Q3: 今、アイディアを募っているところですので、ご協力をお願いします。
Q4: 現代の社会では、膨大なエネルギーが消費されている。
Q5: 滞っていた作業が、担当者が変わってからスムーズに進み出した。
Q6: 彼の見識の高さには驚嘆するばかりだ。
Q7: マラソン大会が終わり、先ほど道路の交通規制が( )されました。
Q8: 記事のすぐ下に写真を載せるなど( )を工夫すれば、もっと読みやすくなるだろう。
Q9: 来春から始まる情報番組の司会に、若手のアナウンサーを( )することが決まった。
Q10: 事件発生の連絡を受け、記者たちは急いで現場に( )。
Q11: この食品会社は、薬品や化粧品の分野にも進出し、( )経営に乗り出している。
Q12: 毎年8月の祭りは、県内外から集まった数千人が歌や踊りに参加し、( )行われる。
Q13: あの人はいつも( )忙しそうに動き回っている。
Q14: ハムをスライスして皿に載せた。
Q15: 集会が始まると、資料がめいめいに配られた。
Q16: 祖父のノートには、当時の出来事が克明に記されていた。
Q17: 状況を改善する手立てがない。
Q18: 子どものころの思い出がありありと浮かんできた。
Q19: 部長は返事をしぶっていた
Q20: 作動
Q21: しぶとい
Q22: 備え付ける
Q23: 基調
Q24: かさばる
Q25: 交錯
Q26: 私は、Tシャツ( )ジーンズといったカジュアルな格好が好きだ。
Q27: 大波海岸に面している夏原町では、海の町( )新鮮な魚料理が楽しめます。
Q28: 昨日、水月滝を見に行った。さすが日本有数の水量を誇るだけあって、( )見事な 滝だった。
Q29: (メールで)
映画の情報、ありがとうごさいます。教えてもらわなかったら、( )と ころでした。明日早速見に行きます。
Q30: 最近、多くの地域で和紙職人の高齢化が進んでおり、このままでは、せっかくの伝統技術 が( )。
Q31: 会社の先輩は、「わからないことがあったら、何でも間いて。」と言ってくれるが、会議や 外出でほとんど席にいないので、( )聞けない。
Q32: 西清さんは元銀行員。支店長を( )、夢であった和菓子職人を目指し、45歳で退職。その10年後、大ヒット商品の「七色だんこ」を生み出した。
Q33: 母:「ねえ、たけしの次の対戦相手、去年優勝してるんだって。勝つのは難しいかな。」
父:「そんなの( ) わかんないよ。」
Q34: A:「昨日、取引先の人と食事したんだけど、プライベートなことまでいろいろ聞かれて困っちゃった。」
B:「そんなのは、いちいち本当のことを言わずに適当に( )。」
Q35: 適切な目標を設定するのは難しいと言われている。目標があまりに高すぎると、やる気を ( )からだ。
Q36: 民話「鶴の恩返し」は、わなにかかって苦しんでいる ___ ___ _★_ ___ おじいさんに美しい布を織って恩返しをするというお話です。
Q37: 新人が仕事中に居眠りしているのを発見。上司として、見なかった ___ ___ _★_ ___ 注意するさとにした
Q38: 株式会社トモカワ。短期的な成果が重視されがちな ___ ___ _★_ ___ 工作機械メーカーである。
Q39: 犯罪心理学者でもある小説家大石竜也が描く巧みな心理描写は、 犯罪心理学に精通した ___ ___ _★_ ___ ものである。
Q40: 自分の人生に関わる選択は自分でしたい。たとえその結果失敗したとしても、 自分が___ _★_ ___ ___ 経験として受け入れられると思う。
装飾という架け橋

「自然には直線がありません」 子どもの頃テレビから聞こえた言葉に、幼いながらはっ としたことを覚えている。その情報が正しいのかを確かめるために、それ以来自然をよく観察 するようになった。地を這う蟻や、道ばたの植物、切り立った崖の岩に、たしかに完全な直線 と呼べるものは【41】。そして自分の身体にも直線が存在しないことに気づいた。爪の一枚 から歯の一本、耳の内部にいたるまで、全ての輪郭はゆるやかな弧を描いている。
【42】、身の回りには直線が溢れてもいた。机や鉛筆、黒板、箸やマグカップ、お菓子の箱 に直線は存在していた。自然の造形と人工の造形に明確な差異があることを理解したのは【43】。大人になるにつれて、そんな人工物の表面を覆う「装飾」に関心を持つようになった。植物や動物、空や星をかたどった色とりどりの模様に目を奪われたのだ。装飾の歴史は古く、紀元前に作られた土器の模様は、装飾が人類にとっていかに根源的な行為であるかを示している。
【44】 最古の装飾は魔除け(注1)のために用いられたのだという。そうと知って最初の うちは、人の手跡(注 2)を残すことが魔除けのために重要なのだと考えていた。しかし、た とえば縄文土器がその模様から火焔土器と呼ばれるように、他の渦や縞の模様も、雲の流れや水の波紋など自然の織り成すかたちに着想を得たものである。つまり人間は、土器という人工 の造形に自然のかたちを刻むことで魔除けとしたのだ。自分たちの手作った自然とは異質な造形を自然に溶け込ませることが、邪悪なものを遠ざける道であったのである。
歴史上、装飾は余分なものとして排除されたこともあった。しかし実のところ、装飾は私た ちの造形と自然の造形とをつなぐ架け橋という至要な(注 3) 役割を【45】。

(注 1) 魔除け:悪い物を近づけないようにすること
(注 2) 人の手跡:人の手を加えた跡
(注 3) 至要な:とても重要な
Q41: 【41】
Q42: 【42】
Q43: 【43】
Q44: 【44】
Q45: 【45】

人間だとすれば、スピードが最優先されるネット(注1)では、熟考する、内省する、深く 考えるという、言葉による人間的な営為(注 2) がないがしろにされはじめているのではない か。もしもこれからの社会が、ネット上を流れる言葉を主軸に営まれるようになると、人にと っての言葉とは、鮮度が重視の生鮮食品のようなものになってしまうかもしれません。そこに 思考の積み重ねや成熟、歴史といったものは不必要です。

(注1) ネット:ここでは、インターネット
(注 2)営為:行い
Q46: 筆者が心配していることは何か。
以下は、取引先から送られてきたメールである。

日本留学 | 沖竹株式会社 営業部 戸田安文様

いつもお世話になっております。
10 月分の請求書のすご送付、ありがとうございます。10月9日にファクス文書にてご 理絡いたしましたように、弊社では10月分より、請求書を各部署の担当者経由ではなく、経 理部で直接受け付けることになりました。今後は資材管理部・横井ではなく、経理部・長野 あてにご送付願います。今回ご送付いただいた請求書はこちらで処理いたしますので、11月 分よりご対応をよろしくお願いいたします。

2018年11月6日
株式会社イスキホーム
資材管理部横井給未
電話:07-8756-1324
メールアドレス: e_yokoi@isukihome. co. jp
Q47: このメールで最も伝えたいことは何か。。
「とにかく教師は生徒に向き合うべきだ」という考えには、子どもを「指導」してやろうと いう、プロを自任する教師の、ある種思いあがった気持ちがあります。そんなことをしなくて も、毎日後ろ姿を見ていて、子どもとい先生を見抜くまで目分の好きな先生を見つけ て、勝手に影響を受けていくのです。それを、両き合って何かを伝えようとか、道徳的な影響 を与えようなどとするから、偽の厳粛さが生まれ、子どもに嫌な圧迫感を与えるのです。
Q48: 筆者の考えに合うのはどれか。

効率は、幾多ある価値尺度のひとつに過ぎない。けれども現代では、効率が良いことには突 出した評価が与えられている。また、効率は、動勉さと結びついているから、倫理的な価値を も帯びている。そのため、ほとんどの時間を効率で価値判断する傾向が強くなる。1日の価値 は、その日にどれだけのことができたのかによって計られるようになる。考えてみれば不思議 なことだが、生活の一側面でしかない生産の場で有効な指標が、ほかの側面にまで拡張して適 用されるようになるのだ。
Q49: 筆者の言いたいことは何か。

すべての音楽体験の原点となってくれるのは、まだどんな言葉も湧き上がってこないよう な、純粋に感覚的な「第一印象」以外にありえないだろう。一体自分はその音楽にどう反応しているのか。まったく何の興味も感じていないか、何とはなしに居心地が悪いか、それとも気になってはいるのだが、まだうまくそれを言葉に出来ないでいるのか。音楽体験において一番大切なのは、他人の意見や世評などに惑わされず、まずは自分の内なる声に耳を澄ませてみることではないかと、私は考えている。

自分が音楽にどう反応しているかをきちんと聴き取ってあげる一一実はこれはそんなに①簡単なことではない。マスメディア時代に生きる私たちは、音楽を聴くより以前に既に大量の情報にさらされているし、知らないうちに「音楽の聴き方』についていろいろなことを刷り込まれている(注1)。それに他人の意見や反応だって気になる。そして私自身が音楽を聴くときの目安にしているのは何かと言えば、それは最終的にただ一つ、「音楽を細切れにすることへのためらいの気持ちが働くか否か」ということである。細切れとはつまり、演奏会の途中で席を外したり、CDなら勝手に中断したりすることだ。何かしら立ち去りがたいような感覚と言え ばいいだろうか。音楽という不可逆にして不可分の(注 2) 一つの時間を、音楽とともに最後 まで共体験しようという気持ちになれるかどうか。自分にとってそれが意味/意義のある音楽体 験であったかどうかを測るサインは、最終的に②これ以外ないと思うのである。

(注1) 刷り込まれる:ここでは、身に付けさせられる『す!
(注 2) 不可逆にして不可分の:逆戻りできない上に、分けられない。
Q50: 筆者によると、音楽体験において大切なことは何か。
Q51:簡単なことではないとあるが、なぜか。
Q52:これとは何か。

副業を認める企業が増えている。自社の社員に副業を認めるとともに、副業採用をしている 企業もある。神戸市など自治体でも推進する動きが出てきた。成長戦略の一環で政府も後押しをしている。もともと企業は本業への支障、帰属意識の低下、機密情報の漏洩などを防ぐため、副業を良しとしてこなかった。転機を迎えているのは、既存業務だけでは社員の飛躍的成 長は望めず、企業が発展することも難しい、という危機であるそうだろう。

ウェブサイト調査『日本の人事部・人事白書2017」によれば、導入企業が挙げた副業の効果は「従業員のモチベーション(注1) 向上」が最多だった。副業を自社だけでは得られない経験やスキル、人脈形成の場ととらえ、社員一人ひとりの創造性と生産性の向上に期待をかける。
社員にとっても本業を持ちながら第2のキャリアを築いたり、ローリスク(注2)で起業したり、メリットがある。副業が社会全体に広がれば人手不足を補い、成長産業へ緩やかに労働力をシフトさせ、ベンチャー企業(注 3)の活性化にも寄与する。しかし、労働時間管理や労働災害の扱いなど明確になっていないことも多い。主務先(注4)の責任範囲を明示した規定 やガイドラインを望む声がある。(中略)社員側の意志と力量も問われる。
営業職の友人が本業の大企業向けコンサルティング(注5)と、生活用品を販売する副業を両立させ、大成功している。一方、それを見てまねをした同僚たちはどちらも売れず、本業企業の組織風土が荒れてしまったという。副業をする側にも、確かな目的意識が欠かせない。

(注1)モチベーション: 意欲
(注2) ローリスク:低いリスク
(注3) ベンチャー企業:新分野に挑む小規模企業
(注4) 主務先ここでは、本業の勤務先
(注5) コンサルティング:ここでは、助言や指導
Q53: 副業を認める企業が増えているのはなぜか。
Q54: 筆者によると、社員にとっての副業の利点は何か。
Q55: 筆者によると、副業をする社員に求められることは何か。

人生の経験を積んだ者は、同じ出来事に遭遇しても、また同じ風景を眺めても、そこから得 る情報量が、若者と較べると格段に多い。だから老人の場合は、同じ長さの時間の中に詰まっている内容が充実していて、一刻一刻が①濃密な質量をもっている
(中略)

老人がボーっとなにかを眺めているのは、なにもすることがないから、ではなく思い出すこ とが多過ぎて忙しいからなのである。時間が早く経つのは、そのせいではないか。若い頃は、 いつもヒマを持て余していたものだ。なにか、面白いことはないか。どこかへ行けば、なにかが見つかるだろうか。やれといわれたことをやるのは嫌だが、かといって自分からやりたいことは見つからない。退屈を紛らわす術も知らず、風景を眺めても空虚(注1)で、時間を満たす材料があまりにも少なかった。いま、②あの年齢に帰れといわれたら、私は即座に断るだろう

若い頃に悩むのは、先が見えないからである。自分にどのくらいの力があるのかもわからず、どんな未来が開けているのかもわからない。先がわからないことを夢と言い換えて慰めてみても、その夢が虚ろなものであることはうすうす感じている。あんな時代に、二度と戻ってたまるものか(注2)。夢は潰れて現実となり、その繰り返しの末に人生が現実ばかりで満たされるようになることが、歳をとるということにほかならない。ふたしかな夢を見ずに済むことが、いかに心に平安(注3)をもたらすものか、歳をとらなければわかるまい。

(注1)空虚だ:むなしい
(注 2) 二度と戻ってたまるものか:絶対戻りたくない者も
(注 3) 平安:安らかさ
Q56:濃密な質量をもっているとあるが、なぜか。
Q57:あの年齢に帰れといわれたら、私は即座に断るだろうとあるが、なぜか。
Q58: 歳をとることについて、筆者はどのように考えているか。
(1)
日本の森の生態系は、生物多様性が高いといわれています。生物多様性が高いのは、多くの生物の生息(注1)城になりうる多様な環境があるからです。では、なぜ、多様な環境があるかというと、人間が自然に長期的に継続的に介入してきたということが大きく関係しています。

人間がいない状態で、自然が、自然の作用(注2)のないがままに置かれていた時代の植生(注3)を「原植生」と呼んでいます。この時代、日本列島は現在の状態よりも生物の生息環 境として単純なものであったはずで、そこに生息する生物の多様性は現在よりも低かったので はないかと私は考えています。

これまで、人間は、人間の都合で、自然を改変してきました。しかし最近になって、多くの人が都市に集中して住むようになり、食料も木材もエネルギーも海外から輸送してくるように なって、これまでのように自然に長期的、継続的に介入する必要がなくなりました。人間の介入が止まった森は、自然の作用によって変化していきます。そのまま放っておけば、人間がいなかった時代の自然に戻るかというと、そう簡単ではありません

人間の介入は土壌の奥深くまで及んでいます。植生の回復に比べて、土壌の回復には長い時間がかかるので、まずは土壌が回復しない状態で、その上に植生が成立することになります。 この状態を「潜在自然植生」といい、原植生とは区別されます。
中略
現在の日本の生物多様性は、人間による自然への長期的、継続的な介入の結果としてもたらされたものです。その介入は、決して生物多様性のためではなく、人間が生きていくために燃 料、木材その他を収奪する(注4) ためだったのです。もし現在の状態が生物多様性が高い状態だとすれば、それはあくまで副産物として得られたものなのです。今後、生物多様性の維持のために、自然に人間が介入し続けるべきだ、という主張があります。しかし問題は、そのための資金を誰が出すかです。とくに、公的な資金を投入するかどうかは、よく考えてからのほうがいいと思います。

自然が、自然の作用によって変化していくのに逆らって、人間が作業をしようとすると膨大な手間と時間がかかります。その手間に見合う利益が、人間にもたらされるのか、また、放置して自然の作用に任せておくことが、人間や生物にどのような損失をもたらすのか、正確に理解することが求められています。

(注1)生息生存
(注 2) 作用のなすがままに:ここでは、作用のままに
(注 3) 植生:ここでは、植物群の状態
(注4) 収奪する:奪い取る
Q59: 人間がいない時代の日本の森の生態系について、筆者はどのように述べているか。
Q60: そう簡単ではありませんとあるが、なぜか。
Q61: 現在の日本の生物多様性について、筆者はどのように述べているか。
Q62: 人間の自然への関わりについて、筆者はどのように述べているか。
A
苦手を克服しようとする努力は貴重です。しかし、人には向き不向きがあるのも事実。 苦手を克服するまで好きなことをやってはならないとすれば、誰だって自分らしさを見失ってしまいます。

そう考えれば、できないことを無理に克服する必要はないと考えてもいいのではないでしようか。不得手な部分は得意な人に助けてもらえばいいのです。

落ちこぼれだったエジソンは、自分の知識の足りない部分を補うために、優秀な科学者や技術者を雇いました。自分の弱みを知っていたからこそ、エジソンはそれを埋め合わせる方法を考え、千にも及光明を実現できたのです。みがわかば弱みを「避ける」という選択ができます。それは弱みから「逃げる」という意味ではありません。失敗の要因を避けて、事前に適切な対処をする工夫ができるようになるという意味です。

困難から逃げてばかりいては何事も成し遂げられませんが、困難を避けるために行う試行錯誤は成功を導く大きな戦略です。

B
あなたは「苦手なことは何とかして乗り越えなければ。」と自分自身を必要以上に追い込んではいないだろうか。もちろん、自身の欠点や弱点はすなおに認めて謙虚にならなければならない。しかしそれらは努力で簡単に克服できることばかりではない。克服できないからといってコンプレックスを抱え続けるよりも、得意なことを生かすことを考えてみてはどうだろうか。

特に仕事の場合は、さまざまな職種や職場があるので、自身に合ったものを選ぶことが可能だ。得意なことを生かせる環境を見付けることで、自信を持って生き生きと働くことができるだろう。
Q63: 苦手を克服することについて、AとBはどのように述べているか。
Q64: AとBの認識で共通していることは何か。
人間はおかしなもので、自分が苦労して作ったり、特定の誰かが自分のために作ってくれたと思うと、より深い満足感を覚えるものらしい。それは恋人が編んでくれたセーターをプレゼントされた時のことを思えば、容易に想像できよう。モノにではなく、そこに込められた「思い」こそが人を満足させ、幸福にするのである。

だとすると「労働や生産」を家庭から切り離すことで成立する大量生産・大量消費システムの進展は、身の周りからそうした「思い」や「かけがえ(注1)のなさ」を消し去っていく過程だったと言えなくもない。

かつて何でも手作りしていた時代には、身の周りに手作りのモノやサービスがあふれてたため、金銭を払って得る商品やサービスにそんな「思い」や「かけがえのなさ」を要求する必要もなかった。人々が商品に求めたのは単に機能と安さだった。だからこそ、均質な機能を持つ商品を安く供給できる大量生産が有効だったのである。

しかし、ある程度商品が行き渡ると①事情は違ってくる。人間は持たざる時には人並みを求めるが、ひとたび人並みになるや、今度は人との違いを求めだし、人と同じ商品では満足できなくなるからだ。この隘路(注2)を現代の資本主義はデザインによってモード(流行)を作りだしたり、特定の商品を持つことが社会的地位の象徴であるかのように思わせることで切り抜けてきた。

頻繁に繰り返される自動車のモデルチェンジや、去年買った服を今年着るのが恥ずかしいくらいに目まぐるしく変わる流行のファッション。機能的には軽自動車で十分であるにもかかわらず、乗っている自動車の大きさや豪華さによって自分の価値が判断されるような気がして、 より高級な車を買いたくなるのもそのためだろう。(中略)

ただ、モンによって自分を他と差別化するというこのやり方は、②深刻な矛盾に陥らざるをえない。つまり、社会に流布された豊かさや幸福のモデルに自分を合わせることで個を主張するわけだから、自分を個性化しようとすればするほど本当の自分の色を消し去り、逆に没個性化していくという矛盾である。

消費財がほぼ万人に行き渡り、しかも所得の大きな格差も無くなって、モノによって自分を他者と差別化することが困難になりつつある現在、この矛盾はこれまでになく鮮明になってきている。もう買いたいモノがないという現状は、その端的な現れだろう。こうした消費社会の矛盾を自覚した時に人が立ち戻る場所は、やはり「思い」とか「かけがえのなさ」しかないような気がする。

記号と化したモノに人が操られている現状を脱し、人がモノを使う本来の姿に戻るためにも、満足感や幸福感は何によってもたらされるのか、今一度考える要があるのではないか。

(注 1) かけがえのなさ: 他に代わりがないほど貴重だあること
(注 2) 隘路:ここでは、難しい状況
Q65: 筆者によると、大量生産のシステムが普及したのはなぜか。
Q66:事情は違ってくるとあるが、どのように建ってきたか。
Q67:深刻な矛盾とあるが、どういうことか。
Q68: 筆者の言いたいことは何か。
中橋区区民施設
中橋自然の宿・利用のご案内

大木山の麓にある「中橋自然の宿」は自然の中で過ごすことを目的に作られた宿泊施設です。

【利用料金表(税込)】

名の利用料金(1泊2食付き)大人(18歳以上)子供(4-7歳)
区民料金区民の方5300円3300円
区民以外の方の料金区民ではないが区民
と一緒にご利用の方
6000円3800円
区民ではない方7300円4300円

*3歳以下は無料です。(食事が必要な場合は2食1,000円になります)

【申し込み方法】
電話、ファクス、インターネットでお申し込みいただけます。

【申し込み受け付け期間】
区民の方
利用月の6か月前の1日から、宿泊希望日の1週間前まで
(例:10月1日の宿泊を希望の場合、4月1日から9月24日まで)

区民以外の方
利用月の4か月前の1日から、宿泊希望日の1週間前まで
(例:10月1日の宿泊を希望の場合、6月1日から9月24日まで)

申し込みの際には①代表者の住所、氏名、電話番号、②利用人数(大人と子どもの各人数、各料金区分)、③希望する宿泊日、宿泊日数、④部屋数の希望をお知らせください

【料金の支払い】
ご宿泊時にお支払いください。
現金またはクレジットカードでのお支払いが可能です。区民料金適用には、宿泊時に、 区民であることを証明できるもののご提示が必要です。
区民は、以下のa~cのいずれかに当てはまる方になります。

a. 中橋区にお住まいの方
b. 中橋区にある会社で仕事をしている方
C. 中橋区にある学校に通っている方
中橋区役所 施設課 自然の宿担当
電話:015-539-15150
ファクス:015-539-1516
http://www. nakahashi. lg. jp/shizennoyado
Q69: サブリナさんは中橋区に住んでいる。「中橋自然の宿」に、国から遊びに来る友達と二 人で泊まりに行こうと思っている。友達の年齢はサブリナさんと同じ24歳である。二人に適 用される 1泊の利用料金はどのようになるか。
Q70: ムカジさんは中橋区にある会社で働いていて、10月1日に「中橋自然の宿に泊まりたい と考えている。予約が申し込める期間はいつからいつまでで、区民料金で宿泊する」ためにしなければならないことは何か。
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